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革 WEBセミナー

第3回 カードケース      - 素材の性質を知る -

02

<材料>
サドルレザー(またはその他のタンニン鞣し革)2.0mm厚・1.0mm厚、牛床3.0mm厚、エスコード中細(ベージュ)

<用具>
[裁断]  丸ギリ、革包丁30mm巾
[床・コバの処理]  トコフィニッシュ、ガラス板、サンドスティック、へりおとしNo.2、ウッドスリッカー
[接着] サイビノール100番、ジラコヘラ40mm、ローラー
[手縫い]  ステッチンググルーバー、ネジ捻、1本ヒシ目打2.5mm巾、2本ヒシ目打2.5mm巾、4本ヒシ目打2.5mm巾、木槌、ゴム板、手縫いワックス、手縫い針(太)、ステッチングツリーもしくはレーシングポニー
[型出し]  クラフトスポンジ、ボール
[仕上げ] ニートフットオイル、ウールピース





1. 接着

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革は用途によって、種類や厚みを使い分ける。
今回は、型出しをする画像左の2枚はサドルレザーの2.0mm厚、右の2枚は1.0mmを使用する。
まずコバと床の処理を行う。
コバは組み立てると磨けないカード入れの口部分のみ磨く。
磨きベラとしてウッドスリッカーを使用。
ウッドスリッカーは様々な厚みにフィットするスリットが入っていて、素早くキレイに磨くことができる。

1-2
縫い合わせ部を接着する。
吟面を接着する際は、あらかじめサンドスティックで荒らし接着剤の定着を良くしておく。
サンドスティックは接着後のコバを整える際にも便利。
コバをよく削って凹凸をなくし、きれいに揃えておく。

2. 手縫い
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カードポケットの様に薄い革に手縫い線をつける時は、ステッチンググルーバーの代わりにネジ捻を使う。
ヘリから3mmの位置に合わせ、強めにラインを引く。


2-2
ヒシ目打は基本的に作品の表側から裏側に向かって打ち込んでいく。
曲線部の縫い穴あけは1本・2本ヒシ目打を使い、均等になる様に調整する。

2-3
エスコード(麻糸)の様にロウ引き加工が施されていない糸の場合、必ずロウ引きを行ってから使用する。
手縫いワックスを糸にすべらせる様に擦り、十分にロウをすり込んだ後手縫いをする。
カードポケットのヘリは、糸を2重にかけて強度を高めておく。

3. 型出し
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牛床3mm厚を2枚貼り合わせ革型を作成する。
革型はヘリを落とし、トコフィニッシュで両面とコバをよく磨いておく。
中央部をV字にカットしておく事で、型を抜く際スムーズに作業を行う事ができる。

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2.0mm厚のパーツ部にスポンジで均一に水を含ませる。
この時、必ず革の全面を湿らせる事。
加工部のみ水を入れると、乾燥時に水ジミとして残ってしまうので注意する。
型出しは、タンニン鞣し革が持つ可塑性という性質を利用している。
水で湿らせる事で形付けが容易にでき、また乾くとその形のまま保持されるようになる。

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革型をカードポケットに入れ込み、ウッドスリッカーのヘリを使って成形をする。
乾燥後、外周のコバを磨き、型を取り出す。
貼り合わせ部のコバ磨きは、コバをもう一度よく整えてから行う。


4. オイル仕上げ

4-1

 

液状のニートフットオイルをウールピースに含ませて均一に塗り込み、数時間置いて乾拭きする。
ニートフットオイルは革の柔軟性を高め、またより深みのあるアメ色に変化させる効果があるので、サドルレザー(ナチュラル)の様な生成の革におすすめ。
塗りすぎると、傷付きやすくなってしまうので注意する。
また、トコフィニッシュが表面にはみ出していると、その1部だけオイルが入っていかないので、床・コバの磨きの際は十分気をつけて行う。


5. 完成
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カードケースの完成です。
タンニン鞣しの可塑性は、今回の型出しの他にもスタンピングやカービング、造形など様々な技法で応用されています。
また、手縫い技法をマスターすれば、小物から大きな物、インテリア、どんな物でも作ることが可能です。
ぜひチャレンジしてみてください。




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